健康への想い

体質の大切さ

病なき世界の実現を目指し、保健技療の新たな取り組みとして確立された「美養法」。その美養法の創始者である沼倉萬里枝は、1948年、長野に生まれました。祖母の影響で、薬草やツボなどを用いた伝承・民間療法などに幼少より接し、また、地域の顔役の家の長女として地域の高齢者や弱者、家族を支えて育ったことから、看護師を志しました。都内の大学病院で麻酔科の看護師として、医療の第一線で活動を続けます。現代医学の現場で勤務する中で、治療の成果の個人差に疑問を感じ、独自で研究を始めました。

結婚して数年後、三歳になった娘が三種混合予防接種をきっかけに身体に深刻な変調をきたしたことから、改めて以前に感じていた治療の成果の個人差への研究を深め、「体質」による影響の違いに気づきます。娘の身体の変調の原因は、予防接種だけではなく、体質や環境が組み合わさって起きた事であることに思い至りましたが、同時に“二度と同じような辛い思いを他の人やその家族にはさせたくない”との思いを強く認識したことから、『体質』の重要性、『食』の大切さ=『予防』を訴える排毒健康法【美養法】の活動を1981年に本格的にスタートさせました。

食事指導による体質改善

ハーブティー

主婦仲間4名と共にはじめた家族の健康を食卓から変えていく運動は、西洋医学・現代栄養学が主流であった昭和60年前後においては常識を覆す主張であり、その思想は医療関係者のみならず、一般家庭においても中々受け入れられませんでした。ある講演会場で参加者から変人扱いされたこともありました。

牛乳や卵を否定し、玄米菜食を中心とした「腸」をきれいにする食生活と、食が体を作るという思想を広めるため、沼倉は「血圧計」と「経絡測定器」を自転車に積み、仲間と共に一軒一軒を戸別に訪問しながら食事の重要性や体質について訴え続けました。

その地道な草の根運動とPTAや保険会社での講演活動などを重ねるうちに、次第に理解者は増え、また食事指導による体質改善の成果も上がってきたことにより、地元の神奈川だけではなく、静岡や千葉、埼玉などに支援者の輪が広がっていきました。

口コミによる評判が広がったことでより本格的な美養法の実践と研究が進められ、延べ2万人のデーターをもとに独自理論と技術が形成されていったのです。
1997年には、アメリカ・サンフランシスコにおいて開催された「第六回世界中医学会」に客員教授として招かれ、美養法の理論と実践を講演し、アメリカを中心とした医師や療術家から高い評価を受けました。

経絡排毒リンパドレナージュ

その後も精力的に活動を続けて行きますが、食だけでは“病気にならない体をつくる”には、限界が生じてきていることに気づきます。PCの普及、食の栄養価低下、食生活習慣の改善の難しさなどを背景に、現代人の身体がますます弱体化していたからです。その現状に対処するため、インド医学のアーユルヴェーダ(浄化法)を元にして日本人の体質に会わせた体内浄化法「経絡排毒リンパドレナージュ」を考案します。

従来の食を基本とした身体の中からの健康づくりに加え、身体の外から遠赤外線による加温とオイルを使ったリンパケアによる発汗を加えることで、現代人の体質に合わせた健康増進技術が確立されたのです。
当時、アロマテラピーやリンパドレナージュも日本で一般的に紹介されるようになってはいたものの、体内の不要なものを「排出する」という概念はなく、また冷えによって心身のバランスが乱れることについて言及したものはありませんでした。

そこで1988年、その独自の技術を専門的に実践する場として、美養法サロンの展開をはじめます。それと同時に、美養法の技術者を養成する講座をスタートさせます。美養法の体験を通じて健康や美を取り戻した方々を中心に技術者の育成は進み、2004年には、横浜・静岡・福岡に「シエルドマリ美養スクール」も開校され、沼倉の理念を伝えていくことになります。翌、2005年にはドクターとの連携も実現。「統合医療」としての美養法があらたな一歩を踏み出すことになります。さらに、美養法サロンやスクールで培ったノウハウを社会活動に生かすため、沼倉が看護師を目指すきっかけともなった地域の高齢者や弱者の方を支援する活動の要として、NPO法人美養研究会を発足させます。
2006年には、スポーツクラブとの連携もスタート。個人サロンからスポーツクラブなどの施設内店舗を含め、北海道から沖縄まで全国54ヶ所の拠点を中心に、「病なき世界」を目指して活動を続けています。さらに2012年には、これまでの活動をまとめた書籍「美養法~命のつながり~」が発刊され、より多くの方に美養法の考え方を伝えるにいたっています。

未病の世界を目指して

木漏れ日

美養法は、東洋医学や、マクロビオティックの原点となる「食養」を理論を基盤とし、現代栄養学とは違った観点で、食事の重要性や食材のエネルギーについて考察しているところに特徴があります。また体質の違いに着目し、その改善方法を模索する中で、食事(食餌)療法だけではなく温熱療法、療術、電位療法、アーユルヴェーダ(インド医学)やカウンセリングの手法など、分野にとれわれず研究を重ね、「日本人」の体質に合わせて理論と技術を練り上げたところに長年にわたって成果を上げ続けている要因といえます。

現在、美養法は個人が家庭で行うホームケアからスポーツクラブ内のエステとして健康増進に軸足を置いたケアの提供まで、エステの枠組みにとらわれない幅広い活動に発展しています。新たな試みとして医療との更なる連携を目指し、フィジカルケア等医療や介護の現場で役立つ技術の開発に取り組んでいます。技術者も各種民間療法の施術家や看護師、教員などの経験者が増え、講師人材も増えてきたことで活動の幅も一層広がってきています。沼倉の創業の理念が今、資格者と支援いただいているお客様、さらに医師達医療関係者の力を新たな一歩を踏み出しました。これから美養法の果たす役割はますます大きくなってきているといっても良いでしょう。

これから、まだまだ先行き不透明な時代が続きますが、一人でも多くの方にこの【美養法】を伝え、共に「病なき世界」の実現のために手を取り合っていくことが願いです。

~病なき世界をめざして~ 美養法創始者 沼倉萬里枝が目指す「未病」への取り組み